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- >働きウーマンインタビュー 佐向真理子さん(vol.3)
3%・・・この数字、何の数字だと思いますか?
実は、音楽大学を卒業した人数のうち、実際にプロの音楽家になることができた人の割合といわれています(パソナ調べ)。残りの97%の方々の中には、卒業後も演奏活動の継続を希望し、練習時間を十分確保するために、フリーターなどの形態で働きながら演奏活動を続けていく人が多いといいます。しかし、その雇用形態や収入にはやはり不安が付きまとうもの・・・。そんな中、総合人材サービスのパソナグループが行う音楽家の就労支援事業が「ミュージックメイト」。将来、音楽家として活躍することを夢見る方々が、社会で必要とされるビジネススキルを身につけ、安定した収入の元で音楽活動に専念できるよう仕事≠ニ音楽活動≠フ両立を支援する制度です。今回は、実際に「ミュージックメイト」の制度を活用し、派遣社員として働きながら音楽家としての活動を続けている、佐向真理子さんにお話を伺います。
音楽とともに歩んだ人生
現在、佐向さんはどのような音楽活動をしていらっしゃるのでしょうか。
「現在は、アコースティックサウンドを中心としたライブスペースでの演奏活動をしたり、バンドのコーラス、ボイストレーナーなどをしています。音楽を始めたのは、3歳のときにピアノを習い始めたのがきっかけです。高校生のころからギターや、独学で作曲などもするようになりました。特に、アコースティックの素朴な音が大好きです。」
派遣社員としての働き方
精力的に音楽活動をしていらっしゃる佐向さん。それでは、肝心の「派遣」のお仕事の方はいかがなのでしょうか?
「週に3、4回のシフト制で受付事務のお仕事をさせていただいております。勤務はシフト制なので、音楽のための時間も十分にとることができています。そのおかげで、現在も音楽活動を続けられているのかもしれません。」
まさに、佐向さんのライフスタイルに合った働き方と言えそうですね。
全てのことが音楽につながっていく
音楽を志す人にとって、派遣社員という働き方のメリットはどんなところにあるのでしょうか?
「心の支えとなっているところでしょうか。音楽活動を頑張りたい、でもお仕事もちゃんとしなくてはならない、その葛藤の中で、派遣会社の存在が安心感につながっていると思います。また『ミュージックメイト』の制度を利用することで、様々なジャンルの音楽に携わる方々に出会えること、そして、同じ境遇で同じ悩みを抱える仲間に出会えたことが大きかったです。」
今まで出会うことがなかったジャンルの音楽に出会える、同じ悩みを共有できる。音楽を志す方々が集まれる制度をつくれた派遣会社だからこそ為し得る業ですね。
「また、お仕事を一生懸命やれば歌に返ってくるものだと思うのです。音楽だけをやっていると視野が狭くなりがちですが,働くことで、音楽活動にも生かすことのできるスキルや気付きをたくさん得ることができます。昔は、『音楽を目指す人は、音楽だけやっていればいい』といった風潮もありましたが、今の世の中では、日常生活と音楽を結び付けて考えることも必要です。ですから、できる限り仕事は続けていきたいと思っています。何をやるにも一生懸命やれば、やがて音楽につながっていくと信じていますので。」
仕事から生まれた自分への自信!
受付事務のお仕事と音楽家の両立を始めてから、ご自身の中で何か変化はありましたか?
「実は私、以前は、自分にすごく自信がなくて、ステージでも本当の自分が出せないところがあったんです。歌うこと自体に対しては、経験で自信がついていくものですが、自分自身に対する自信というのは、いくら歌を練習しても育っていかない部分ではありました。ですが、お仕事を通じて周囲とコミュニケーションを取ったり、経験を積む中で、佐向真理子個人としての自信がついて、それがPicoとしての自信にもつながり、今では自信を持ってステージに立てるようになりました。自分の気持ちが変わることで、歌も変わってきたなという実感があります。」
夢へと突き進むためのエッセンス
しかし、佐向さんのように音楽の道を志しながら働く人の中でも、次第に音楽家への道を諦め、最終的に音楽は趣味となる人も少なくないと聞きます。そのような現実の中で、佐向さんを変わらず夢に突き動かしているものは何なのでしょうか?
「実は、今の仕事に就く前に、オーストラリアに1年間ワーキングホリデーに行っていたのです。大学卒業後、働きながら、『何とか音楽だけで食べていけるようにならなければ』と考えていました。そんな中、以前から夢であった海外生活を決断しました。海外の音楽に触れ、音楽とは自分が考えているよりももっと広い視野で存在していると、改めて音楽の力というものを実感しました。そのとき、音楽に対しての視点が変わり、音楽を仕事にすることにこだわるのではなく、ふっと自然に『あ、私、歌わなきゃ・・・』って思えたのです。」
何か行動を起こすためのちょっとした勇気と、一つの発想の転換。これこそが、人生を変えるエッセンスになるようです。
通過点としての働き方
最後に、佐向さんのこれからについて教えてください。
「将来的には音楽の道一本で生きていきたいと思っています。」
そのときは、このミュージックメイトから卒業することになってしまいますね。
「それは寂しいですが感謝しています。現在の受付事務の仕事は、自分の夢とは少し種類の違う仕事ですが、音楽を仕事として捉えていくためのステップとしては必要な階段だったと思っています。おかげで、本当の夢に向かって大きく進むことができました。」
そう、笑って答えた佐向さん。夢で終わらない、夢の先を見つめる彼女にとって、今の働き方は人生におけるひとつの「通過点」に過ぎないのかもしれません。
さこうまりこさん Profile
和歌山県出身。現在は、東京都在住。3歳からピアノを始め、幼少から音楽に親しむ。大学時代、音楽や歌を学ぶ傍ら、児童用演劇やミュージカル、芝居などの舞台も経験し、主演したオリジナルミュージカル「歌のある限り」をきっかけに、以来シンガーソングライターPicoとして活動を開始。現在、アコースティックサウンドを中心としたライブスペースでの演奏を行う傍ら、株式会社パソナグループが行う音楽家の就労支援事業「ミュージックメイト」に登録、派遣社員として企業の受付事務を担当している。

